フランス
ルイ・ダモンのエナメル彩のリキュールセットです。
1,920年頃のものです。
グラスは8客です。

　ルイ・ダモンは、今風に言えばパリのセレクトショップ。
　ルイ・ダモンの生年は不詳ですが、ショップを構えたのは１８８７年。　主にドームから作品を供給してもらっていましたが、、デコレーションも店主本人が行っていたともいわれます。
　１９４７年に亡くなったのですが、店は続けられたようですが、現在どうなっているのかは不勉強でわかりません。
　ダモンのエナメル彩のものはさまざまなスタイルの描き方があり、これを見ても多くの作家がかかわっていたということが判ります。
　このリキュールセットは底部にダモンと末弟のデレンテの名前が金彩でサインされています。
　そしてこの図柄に目を移すと、なんとまあプリミティブな明快な色彩による図柄なのでしょう。

　花篭と上部の帯状のデザインは不似合いでいて、色彩の扱い方の巧みさで互いにモチーフを引き立て、全体を柔らかな印象に導いています。
　これをジャポニスムやドーム工房の作品と断定するには、まだ条件が整ってないように思われます。
　とにかくなかなか面白い可愛さだと思います。